トスカーナ産植物タンニンなめし革協会イベントレポート


12/11にイタリア文化会館にて、トスカーナ産植物タンニンなめし革協会主催のセミナー・イベントが行われました。

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トスカーナ産植物タンニンなめし革協会は、イタリアトスカーナ州で、小規模なタンナー・職人などの集まりからはじまり、技術の継承、広報、品質の維持などの活動を続けて20周年を迎える協会です。
冒頭ではイタリア大使館貿易促進部代表一等参事官アリスティデ・マルテッリーニ氏から挨拶があり、なめし革に代表される皮革文化がイタリア国内では強く尊重されていることを感じさせました。

同協会理事のパオロ・テスティ氏からは、協会の成り立ちや、20周年をうけて、2015年から鞣し革に関わるタンナーや職人だけでなくマニアや愛好家を含む全世界的なコミュニティを目指して、ブログ・Youtube・Pinterest・Facebook等を駆使しWEBでの広報を展開するという発表がありました。
またこの20周年を記念し、協会オリジナルデザインの記念モデルバッグALLINONE(オールインワン)の紹介もありました。
ALLINONEはイタリア国内で新進気鋭の職人が手がけた受注生産品で、協会の初めてのオリジナルアイテムであり、量産の予定のないコレクション物と位置づけられるようです。
会場のロビーに実物が展示されてありました。

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協会会長シモーネ・レミ氏からは、同じく協会についてと、現状の分析と今後の展望などのお話がありました。イタリア国内でも皮革産業はけして楽観視できない危機的状況にあり、その中で生き残るためには品質こそが最も重要である、というレミ会長の強い決意を感じることができました。

最後に、協会教育プロジェクト責任者のダイアン・エレン・ベッカー氏から、3年目を迎える文化交流イベントClaft The Leatherの紹介がありました。
Claft The Leatherは、タンナーや職人だけでなく、また専門技術だけでなく他の芸術文化なども取り入れ、その文化価値を知ることを目的とした滞在型のイベントです。
2014年には日本からも参加者があり、参加者の制作物が展示されていました。
また2015年のClaft The Leatherは、Bispoke Editionとして、参加者それぞれにカスタマイズされたプログラムを用意しているとのことです。

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エントランスではイタリアから来日した職人のデモンストレーションが行われており、植物タンニンなめし革の品質の高さをアピールする絞り成形と磨きの作業を見せていただきました。
道具なども見ることができ、私達にも見慣れた道具や、逆にこれは何に使うんだろう?というようなものもありました。

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会場はほぼ満席で、セミナー後も会場のあちこちで交流が行われており、イタリア産高品質なめし革という素材に対する業界の関心の高さを感じさせるイベントでした。