第37回勉強会 『藤豊工業所』見学会 レポート 

LINEで送る

2016年10月img_269712日(水) 秋晴れの穏やかな午後、第37回勉強会『藤豊工業所』見学会が開催されました

看板の『藤豊工業所』の頭についているマークをよーく見ると何と!クロコが向かい合っています♪ img_2698藤豊工業所さんが創業から60年、爬虫類とともに歩んでこられ、その爬虫類に対する思いがこのマークに結実しているのではないかと感じられました。
爬虫類のタンナーは世界に20社程、そのうちの6社が日本のタンナーさんだそうです。
この世界でも、日本の技術力が高く評価されているのだと思います。

img_2699スタートは、2階のミーティングルームでいろんなタイプに仕上げされたクロコの革を見せていただき、社長さんより、この機会に革好きな参加者同士もご縁が出来き、何か新しいことに発展することを期待していますという暖かいお言葉をいただきました。そして、今回の見学会もコーディネートしていただいた岩崎さんより、「見た目はイカツイですが、とても優しい社長」であるとのお言葉。とても風通しが良く、明るい社風であると感じられました。

しかし、何気なく置かれているクロコの革ですが、大きさによっては単価2,000円/1cmもする高価な革です。テーブルの上にある5枚で30万円ぐらいかと。価値観が麻痺しそうでした。

現在流通している爬虫類の革は、ほとんどが養殖されているもので、塩漬けされて輸入された原皮を90日間かけて革に仕上げていきますが、その工程を岩崎さんが手書きのパンフレットでまとめています。ご本人同様とてもキュートなイラスト入りパンフレットをご覧ください。

%e3%82%af%e3%83%ad%e3%82%b3%e9%9d%a9%e3%81%ae%e4%bd%9c%e3%82%8a%e6%96%b9%ef%bc%91%e3%82%af%e3%83%ad%e3%82%b3%e9%9d%a9%e3%81%ae%e4%bd%9c%e3%82%8a%e6%96%b9%ef%bc%92%e3%82%af%e3%83%ad%e3%82%b3%e9%9d%a9%e3%81%ae%e4%bd%9c%e3%82%8a%e6%96%b9%ef%bc%93

 

塩漬けされて輸入された原皮は、すべてスイスのジュネーブで管理されており、一目でどこの国のものか判別できるようになっています。また、ワシントン条約により、このタグが付いてないものを扱うことは違法ですので、日本ではこのタグがついていないクロコの革は存在しないということですね。

その辺の話は、前回の工場見学レポートに詳しく載っていますので是非ご覧ください。↓
第31回勉強会 「藤豊工業所見学会」レポート

fujitoyo_1

 

なめし加工された後に板に釘で貼り付けて乾燥させます。

fujitoyo_2

 

乾燥された革は、染色や、艶が出る溶剤をガンスプレーで塗布します。
希望者の方にはこのガンスプレー塗布を体験させていただきましたが、みなさん興奮気味でチャレンジされていました。

fujitoyo_4

 

最後の仕上げは、【グレージング加工の艶出しタイプ】と【バフがけによるマットタイプ】に大きく2分されます。

img_4904【グレージング加工】は円柱状の「めのう」という石で擦ることで艶を出していきますが、左の写真でお分かりのように薄いグリーンが深みのあるダークグリーンに変わっています。
社長もおっしゃていましたが、本当に色出しが難しく、長年の勘と幾度も繰り返される試作によって希望色に近づけていくとのことです。その大変さは容易に想像できますね。また、磨き方一つでも艶感や色合いが変わってしまうそうです。ベテランの女性の職人さんでないと均一にはあがらないとのことで、今回社長さんが実演していたグリーンの革も、後ほどその職人さんに手直ししていただくとのことです。職人の世界は奥が深いですね。

 

fujitoyo_3

 

img_2729【バフがけによるマットタイプ】 フジトヨさんのこだわりはこちらのバフの素材にも表れており、生地の種類もあらゆる素材を試し、国産の物はもちろん海外の物も取り寄せずいぶんと試した結果、ここ数年は輸入物の綿素材を用いているとのことです。また、気が遠くなるような試行錯誤をされていてこの情熱がフジトヨさんのクオリティーを保つ原動力だと感じました。

 

また、今回も楽しく体験しながら学べるようにご配慮いただき、写真のような豪華なクロコのしおりを製作させていただきました♪ まず始めに染料を溶かしたお湯の中になめし終わったクロコのクラストを投入、なるべく均一に色が染まるように見学をしながらペットボトルをシェイク。途中で染料の安定剤を「テック伊藤さん」に入れていただき、またシェイク。その後乾燥していただき、希望者には艶が出る溶剤の塗布やバフ磨きも体験させていただきました。

page

予定時間を大きくオーバーして終了。藤豊工業所の社長さんをはじめ、伊藤さん、岩崎さん本当にお忙しい中ありがとうございました。とても勉強になりました!
そして、エキゾチックレザーへの敷居が(価格は別として)少し低くなったような気がします。これも工場見学の受け入れる側と参加する側の重要な意義なのかもしれません。年に一度は『藤豊工業所』さんの工場見学をさせていただくことになっていますので、次回もふるってご参加ください(^_^)/~

(有)藤豊工業所

前回の工場見学レポート
第31回勉強会 「藤豊工業所見学会」レポート

LINEで送る