11/19(土)第38回勉強会『小物の基本的な型紙の作り方』レポート

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2016年11月19日(土)に小物をメインに製作されている赤根氏を講師にお迎えし、
第38回勉強会『小物の基本的な型紙の作り方』が開催されました。

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA赤根氏が製作した小銭入れを基にボール紙で型紙をカットし、革を裁断するところまでを教えていただきました。
型紙は5種類、寸法出しが複雑な笹マチというパーツや曲線も多く、カットするだけでもかなりのテクニックを要する勉強会です。

参加者は6名。まだ学生の方を含め初心者からクリエーター、修理を仕事とされている方など多岐に渡りました。
型紙の作り方は基本的な部分は同じであっても、職人さんによって微妙に異なります。まずは師匠となる方の影響が大きく、その後、職人さんが試行錯誤を繰り返していくうちに自分流の方法が確立していくからです。

今回の勉強会のレポートは、アイテムが切れ目磨きの型紙であることと、小物を得意とする赤根氏流の型紙の作り方というポイントを踏まえてご覧ください。

まずは赤根氏より、「特に切れ目磨きの革小物の型紙は、精度が大切。 型紙のクオリティが実際のその後の製作時間やクオリティに大きく影響する」との説明があり、勉強会がスタート。

◆十字を切り込む
作る型紙のサイズより少し大きめの紙を用意します。そのセンターに縦に切れ目を入れ、その線に対して垂直に正確な十字になるよう切り込みます。そして、その十字を基準にして上下左右の寸法を出していくます。 (バッグの場合は縦のセンターのみの場合が多いですが、四角いパーツが多い小物の場合、横のセンターを入れることで手間がはぶけることが多いようです)

赤根氏POINT!
カッターの歯が紙に対して垂直になるように意識してカットしてください。定規を使いカットする時は、定規に接している部分のカッターの歯の角度を常に意識して切らないと角度がついた分だけ定規からずれることになります。

CAMERA◆裏にセロテープを貼る
型紙の基準となる十字の切り込みは、そこで綺麗に折れ曲がらないと精度が落ちるため、紙の皮一枚残すぐらいまで深く切り込み、切れてしまう箇所があっても良いぐらいです。しかしバラバラになっては困るので裏に補強としてセロハンテープを貼ります。

 


◆センターから二つ折りしてカット

片側に切り出したいサイズの印をつけ、センターから二つ折りしてカッターで切り出します。笹マチ部分以外はすべてシンメトリーですので、同様に十字を基準に型紙をカットしサイズを揃えていきます。当たりなどの印は二つ折りした状態で目打ちやカッターで反対側に印をつけていきます。

赤根氏POINT!
カッターの刃は、下に引いているビニ板やゴム板に食い込みすぎても良くなく、出来るだけ均一が望ましいとのこと。また、赤根氏はOLFAのカッターを使用していますが、正確にカットしていくためには切れが悪いと感じたらカッターの歯をこまめに折り、同じクオリティーを保つことがちょっとしたコツとのことです。

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◆アール部分はポンチを利用
アール部分をカッターでカットする場合は、なるべく刃を立てて(起こして)カットします。何箇所も同じアールにカットしたい場合は中ポンチを利用すると均一に仕上がります。 写真中央の左側ポンチが角アール用で、右側は○ポンチで内側のアールを抜きます。 ○ポンチは手に入りやすい工具で1000円以内から購入できますが、角アール用はだいたいが火作りといわれる、職人さんが1本1本形にして削りだしていくもので値が張ります。すべてのアールを揃えるのは難しいとしてもよく使用するアールは揃えておくと効率が良く、きれいに仕上がるかもしれませんね。
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◆笹マチの型紙

笹マチの型紙は十字に入れた線の上下左右どこも出来上がりがシンメトリーになりませんが、基本となるセンターのラインを利用して正確な形の型紙を導き出すことができます。今回は赤根氏があらかじめ製作した型紙を基に切り出していきましたが、みなさん頭のなかは???がたくさん!だった様子。ただ、今回教えていただいた笹マチの作り方は、他にも転用することが出来きますのでとても有意義だったのではないでしょうか。
%e7%ac%b9%e3%83%9e%e3%83%81赤根氏POINT!
革には厚みがありますので折れ曲がる部分の寸法出しが難しいですが、時にはダミーを製作し、型紙の段階で縫い合わせる部分ときっちり擦りあわせをした上で型紙を完成させていきましょう。

◆型紙が完成したら製作工程のシュミレーション
みなさん自分がカットした型紙が正確なのかどうかコピーの上に重ねて精度を確認されていましたが、失敗を少なくする為にも、冷静に型紙のチェックをするのはもちろん、この先の革の裁断、貼り合わせ、縫製、仕上げなどの肯定をきっちりとシュミレーションする時間を取ることは大切なことです。

 

◆革の裁断
それぞれの型紙が実際の製品になった時にどこのパーツなのかにより、革から切り出す時の適正な場所があります。重要なのが『どの向きに力がかかるのか?』と『どの向きに伸びるのか』を考えることです。まず革の伸びる方向をチェックし、型紙をそれぞれ革の上に置いてカットしていきます。革をカットする際も型紙とずれないように、そして切り口が斜めにならないように注意してカットします。切れ目磨きの場合は、ここで精度が落ちるとせっかく型紙の完成度が高くても、その後に手間がかかり、製作時間も思った以上にかかってしまいます。

◆接着
接着はゴム糊を使用します。銀面(表革)は接着剤が付かないためカッターなどで表面を削り取ります。
*この作業については、下記のサイト「3、パーツの貼り付け」に詳しく掲載されていますのでそちらをご覧ください。 ⇒「スリム&シンプル名刺入れ」ワークショップレポート
フラップの裏につける額縁は釣り込んで貼っていきます。この釣り込みをしないとフラップが突っ張った状態になり折れ曲がりません。そのため型紙の内側を外側より小さくしておくわけですが、この割合は革や形によっても違うそうで長年の勘ではじき出すそうです。

赤根氏POINT!
ボンドは薄く均一に塗ることがポイントです。少なければ当然付きが悪くなり、多すぎるとコバ磨きで仕上げる時に綺麗になりません。 ハンドステッチの場合、菱目打ちや菱切りできれいな菱目を開けても、その菱型を意識した針の通し方と引っ張り具合やテンションを自分のものにすることで綺麗に仕上がるようになります。

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上の写真は、ほぼ初心者に近いMさんの型紙と革パーツ。まだまだ良くわからないところがたくさん!とおっしゃっていましたが、復習として同じものを始めから製作してみたり、サイズを変更して製作するなど、どんどん応用をきかせ、是非自分なりの型紙の作り方を身に着けていってもらいらいものです。

「型紙の作り方」は人気の勉強会となっておりますので、また違ったアイテムの勉強会を定期的に開催してまいります。興味のある方は、メルマガに登録していただくかfacebookでいいね!していただき、早めに情報をキャッチしてくださいねー(^_^)/保存

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