2015年12月3,4日 第93回 東京レザーフェア レポート

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浅草にある都立産業貿易センター台東館にて、93回東京レザーフェアが開催されました。
2016~2017年 秋冬コレクションです。
多種多様な皮革、人工皮革、雑材、合成底、副資材、靴型などの50社8団体が出展する専門性の高いフェアです。会場には毎回、イタリアで開催されている「リネアペッレ」のトレンド展示ブースもあり、今回は、ラグジュアリーブランドの懐かしいバッグが展示されており、遊び心とクオリティーの高さに改めて感心させられました。

初日朝9時に行きましたが、すでに関係者や来場者で賑わっていました。
今回も盛りだくさんの企画が用意されており、イタリアのロベルト・リッチ氏(デザイナー)のセミナーや今年のレザーニストに選ばれたホラン千秋さんを迎えてのトークイベント、ファッションショーなどなど。

展示ブースにはバッグヤードの協賛をしてくださっている(株)山陽さんとトップラン(株)さんのブースの出展もあり、
今回のイチオシを伺ってみました。

 

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トップラン(株)は創業80年以上を誇るバッグ素材全般(生地、ナイロン、合皮、革)を扱う総合メーカー。
各社海外の有名テキスタイルのインポートウール素材がずらり。アメリカのウールリッチやイギリスのアブラハムムーン社など。
これらは靴などにも使われるそうです。
そして新素材のアクリル帆布日本ならではの高い技術を生かした合成繊維です。
ポコポコっと立体的な柄が入ったものなどもあり、この素材で作られたリュックやトートのサンプルがありましたが、パリッと張りがありそしてビックリの軽さでした。

 

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おもしろい素材がこのクロコ型押し。コットンに革と同じ仕上げ材を施し、クロコの型押しをしてあるのです。色むらなどリアルに出していて、一見してこれがコットンだとはまず分かりません。

他にも色もウロコも超リアルなパイソン型押しなど技術の高さを伺えます。思わずウロコをポリポリとめくろうとしてしまうほど。

 

DSCN3012-horz こちらのヌメ革は、イタリアからタンニンとオイルを取り寄せイタリア技師のレシピ通りに日本で全て加工してつくった革だそうです。「従来の日本製とは一線を画す一味違った革」と自信の逸品。みどころ揃ったトップランさんのブースでした。

トップラン(株)
http://www.toprun.co.jp

 

 

つづきましては、創業100年以上を誇る老舗タンナー、(株)山陽さん。

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前回はブライドルレザータイプの革をご紹介くださいましたが、
今回のイチオシは、ツヤとなめらかさが美しいキップ革。厚みが1.2mmほどの薄い革だと、通常はドラム鞣しのところをピット槽につけて時間をかけて鞣すという製法で作った革だそうです。

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ピット槽でしっかりとタンニンを入ることで目がつまり、繊維がしまるとのこと。それがキメの細かさにつながり、極上のツヤとなめらかが実現できるということなようです。このひと手間ふた手間があって山陽さんならではの逸品になるんですね。
「この薄さでピット鞣しは世界でもうちでしかやってないと思う」とおっしゃっていました。

 

もう一つのイチオシ素材は革の裏側にポリウレタンシートを圧着した革です。
革の裏側は色落ちしやすく、水が入ってしまったり、革の粉もポロポロ取れてきてしまうのが難点ですが、その裏側にこの特殊シートを貼り付けると『空気は通して水は通さず』のミラクルな革になってしまうというもの。
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下の画像左側を見ていただくと、シートを圧着した茶色の革の下からポンプで空気を送り込んでいますが、水が入った上の筒からプクプクと泡がでています。水は一切漏れてはいませんので空気だけが通っているという証拠ですね。また画像右側は、同じくシートを貼ったパンチングレザーでビンの口を塞いでいますが、逆さにしても水は一滴もこぼれません。水は通さないが空気を通すため蒸れを防ぐのに効果的な素材ということで、登山靴などに多く使われているようです。
また、鞄に使う場合は、防水効果だけでなく内装地が不要となるため軽量化を図れるという優れもの素材!ということですね!

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従来の伝統的な製法の革と、最新の技術の融合などあくなき探求心が山陽さんの職人魂だと感じました。

(株)山陽
http://www.sanyotan.co.jp/

次回の春夏も楽しみです。今回行けなかった方も、入場無料ですので(受付で登録用紙に記入し、名刺を2枚提示すればどなたでも入場できます)興味のある方はぜひ最新トレンド素材に触れてみてください。

 

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