2016年12月8-9日開催 第95回東京レザーフェア レポート


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2016年12月8日、9日 浅草にある都立産業貿易センター台東館にて、95回東京レザーフェア(以下略:TLF)2017年-18年A/Wコレクションが開催されました。

TLFとは、皮革の需要の拡大及び業界の発展を目的に「皮革製品素材である革及び関連副資材」が秘める可能性や魅力を発信するための、日本最大のトレードショーとして年2回行われている展示会。

TLFの今年のテーマは、⽇本だからこそ⾰に与えることのできる価値を見つめ直すJAPAN STANDARD デザイナー坂部三樹郎氏による「レザーの可能性」を追求したファッションショーやデザインコンテストのブース、イタリアで開催されている「リネアペッレ」のトレンド展示もあり、いろいろな種類、さまざまな仕上げ加工をされた革を、実際に見て触って体感できる、プロフェッショナルから革の初心者までどなたも楽しめるイベントです。

今回も、バッグヤードに協賛していただいている(株)山陽さん、トップラン(株)さん、(株)イデアルさん、3社の一押し商品や主力商品を取材させていただきましたのでご覧ください。

(株)山陽

sanyotop700創業100年以上を誇る、老舗タンナーさんです。

sanyo-100ba-3-700ブースに入って、まず最初に目に飛び込んで来たのが、「仕上げ」にこだわるタンナー山陽さんならではの迫力あるこの展示100BASIC」。
前回は「25BASIC」と題し25種の革の展示でしたが、今回はなんと100種類です!
どんな種類の革を選ぶかだけでなく、その革に施す「仕上げ」でどれほど違う表情になるのかを、一目で見ることが出来る永久保存していただきたいような見事な展示でした。

sanyo-100ba-2-700これはすべて1種類の革!違うのは仕上げ方法。 1枚の革に熟練の職人技が凝縮されている「仕上げ」の奥深さに圧倒されますよね。
たくさん並んだ革は、すっきりシンプルなものからふんわり厚みのあるもの、渋いもの、クールなもの、不思議な質感のものなど、どれも個性的。見て、触れて違いを体感する事が出来ました。
お話を伺いながら拝見すると、革の可能性を追求し、良い物を作りたいという山陽さんの革への愛情がひしひしと感じられ、更に感銘を受けました。

sanyovarie2-700また、ブースの奥でも、こだわりの仕上げで作られた革の数々が展示されていました。 一番右側に写っているのは、山陽さんならではの丁寧な手法で作られたブライドルレザー。

sanyokippu700 こちらは一押しの、ピット鞣し作られたとても美しいキップです。 ドラムに入れて回しながら鞣すのではなく、ピット槽につけてゆっくり鞣すので、表面がとてもきれいに仕上がるとのこと。 現在、ピット鞣しのキップが作れるのは日本では山陽さんだけ。とおっしゃっていました。

sanyovarie1-700滑らかなキップのベロアや、シュリンク、コンビ鞣し、どの革にも英知がつまっています。

sanyo-blacksyurinnku-700 こだわりぬいたシュリンク仕上げの革。この美しいシボを入れるのに、どのくらいドラムを回すかが熟練の腕の見せ所。やわらかい質感と自然なシボが本当に美しい!

sanyo-redkonnbi-700コンビ鞣しの革。オイル仕上げで、プルアップ(折り曲げたり、引っ張られたところが白っぽくなる)が特徴の魅力的な革。色もなんともいえず素敵ですね。

革の魅力、奥深さがたくさん詰まった、実力派のタンナー山陽さんのブースでした。

㈱山陽
websiteにて迫力ある革の製作工程がご覧いただけます。

 

トップラン(株)

topransamlpe700創業80年以上を誇るバッグ素材全般(生地、ナイロン、合皮、革など)を扱う総合メーカーさんです。

topransoruku700まずは、今最も売れている素材「ソルック」。 高強力ナイロンツイルに塩縮加工(えんしゅくかこう)を施した素材です。強制的に縮める加工よって出来るしわと密度の増した質感が新しく、ブライト糸による光沢があり、強く、軽く、ソフト。ジェンダーレスで使えそうな、時代にフィットした素材です。

toprancodyura4-700続いて、人気の強力ナイロン生地1680dコーデュラバリスティック」(左)と「コーディラマイティ」(右) 強度が売りのコーデュラバリスティックと、モード感が売りの都会的なコーデュラマイティ。 どちらも強くて軽いデュポン社の66ナイロン。強いだけではなく洗練された上質感があります。

toprangibson2-700他に気になったのが、人気の帆布に加工をした生地の数々。 中での一押しは、新作の「ギブソン」。11号帆布に高強度樹脂を3回コートし、摩擦強度とハリ感を高めた生地で、さらにウォッシュ加工で生地に凹凸感が出てカジュアルな味わいになっています。右側のバッグの上部の素材に使われていて、革との組み合わせがとても素敵でした。

toprandomtcaraletheta700-2こちらは、ワンランク上のデニム素材「ドントカーラレザータ」。反応染料で先染めし、表面加工で艶を出し、湿摩擦堅牢度が3級合格という進化したデニムです。従来のデニムのイメージとは違うアイテムが作れそうですよね。

topranmetal2-700トレンドを意識した、メタル系や箔押しのキラキラ素材も多数ありました。 ウール混のチェックとラメニットを加工した「パラディッソ」(左)トレンドのレトロな雰囲気もありつつ、新しさも感じられる生地。そして、ポリエステルサージにドットを箔押しした「メタルEサージ」(右)とろんとした生地に規則的に並んだメタルドットが都会的。

topranlether700続いて、トップランさんで売れ筋の皮革素材、バングラディッシュ産タンニン鞣しのヌメ革です。 「オビーレ」(左)はキップのシュリンクレザー、「ドナルド」(右)はキップのスムース。 どちらも価格的に使いやすく好評との事。

他にも素敵なインポートのテキスタイル、和紙を使ったとても軽い生地など多種多様、様々なトレンドの素材を見ることが出来るブースでした。

トップラン㈱

㈱イデアル

idealtop700バングラディシュ専門のレザーを扱う、輸入卸商社さんです。

idealriyon700今回の一押し新商品は、きれいめシャインスムース「リヨン」
撥水加工もされていて、靴にもバッグにも使える革です。今までシャインスムースはブラックだけで展開されていたのですが、カラー展開のご要望が多く、今回から7色で展開されることになったそうです。ツヤツヤでとてもきれい!

idealmayaka-fu700-2ここからは人気商品の新色です。
カラフルなキップのヌメ革「マヤカーフ」はきれいなネイビーが新色。素敵な色ですね!

idealo-gasuta700-2 プルアップゴート「オーガスタ」の新色は中央のブルー、クールなのに優しい空の色。

idealmaruta700-2お手頃プライスのシュリンクレザー「マルタ」の新色はキャメル。まさに革らしい色。

idealfarao700-2驚くほど柔らかくて、うっとりな肌ざわりのソフトオイルシープ「ファラオ」にはワインレッド色が追加。

idealgoat2-700こちらはおなじみ、可愛らしいディスプレイとリーズナブルな価格で楽しい気持ちになるカラフルゴート「キャンディ」のコーナー、全20色展開。

idealpitlether700最後に、前回のフェアで、新しい挑戦とお聞きして気になっていたバングラディシュでピットレザーを作る計画の、その後をお聞きしました。
現在も引き続き進行形だそうです! 今後の展開を楽しみにしましょう。

㈱イデアル

次回の春夏コレクションは2017年5月25日―26日です。
入場無料で、受付で名刺を2枚提示すればどなたでも入場出来ますので、ご興味のある方は是非お時間を作って足を運んでみて下さい。さまざまな革の魅力や最新素材、物作りの奥深さに触れることが出来ますよ。